研究内容
光と遷移金属錯体が拓く新しい物質変換
光エネルギーは、持続可能であるだけでなく、系に大きなエネルギーを制御可能な形で供給することから、物質変換において非常に魅力的なエネルギー源です。特に、これを分子に適用すると、反応性に富んだ電子状態の形成や化学結合の選択的活性化が可能となります。こうした現象を活用することで、熱反応系では一般に困難な、ユニークな反応を開拓することができます。
当研究ユニットでは、光化学・有機金属化学・錯体化学を基盤に、光エネルギーを利用して新しい分子変換を実現する方法論の開発に取り組んでいます。
主な研究テーマ
可視光を駆動力とする小分子変換反応

本テーマでは、持続可能な物質変換システムの構築を志向し、可視光を駆動力として二酸化炭素などの小分子を高付加価値な化合物へと変換する反応の開発に取り組みます。
近赤外光アンケージング反応

本テーマでは、低侵襲な光治療システムの構築を志向し、生体組織透過性の高い近赤外光を駆動力として生物活性物質を放出する反応の開発に取り組みます。